この映画、2014年台湾で大ヒットになった映画です。台湾でこの映画を知らない人はいないくらいです。
《あらすじ》
日本統治下の台湾。嘉義農林学校の弱小野球部の監督に近藤が就任する。チームは日本人、漢人、原住民の異なる民族の混成チーム。彼らは近藤の厳しい指導のもとで成長していき遂に甲子園への切符を手にするまでになる。
外国の映画なのにほとんどのセリフに日本語が使われています。当時の再現を狙っているので当然なのですが不思議な感覚です。このような時代がかつてあったんですね。日本人と台湾人と原住民が共に生活していた時代。そして甲子園にも台湾代表枠があったという事実。現在の日本人で知っている人は多くはないでしょう。
ストーリーはベタですし、映画としての完成度の高さや洗練さなどはないかもしれません。3時間という長さも少し冗長な感じがし、もう少し短くてもいいのではとも思います。あまり必要性の感じない場面もあったりしますので(八田與一技師の偉業もいい話なのですが・・・)。
そうした欠点はあるもののこの映画にはどこか魅力を感じます。
全体に勢いがあるのもそうですが、監督の伝えたい熱いものがひしひしと感じられます。また制作するにあたって当時の人の衣服や生活様式などかなり時代考証をしている印象を受けました。
日本統治時代の描写はかなり現実に近いのではないでしょうか。
歴史には常に光と闇の部分がありそれは日本の台湾統治においてもそうですが、抜きに史実を残そうとする台湾人のバランス感覚を再確認しました。
台湾が好き、興味があるという人はもちろんですが、まだ台湾のことを知らない多くの人たちがこの映画から台湾について関心を持っていただけたらと思います。
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